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木は永遠のパートナー

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〒633-0062 奈良県桜井市粟殿350番地 FAX.0744-43-2552

木造住宅7つのポイント

@ 耐震性能


 Q. 木造住宅は地震に弱いと聞きましたが、阪神・淡路大震災では倒壊をまぬがれた建物がたくさんあるそうです。
その理由と地震に強い建物にするための対策を教えて下さい。
 A. 軽くて強い木材でできている木造住宅は、決して地震に弱いということはありません。
最近の建築基準に基づいて建てられた住宅は、阪神・淡路大震災でも大きな被害は受けていません。
地震に強い建物にするためには、良質な木材を柱、梁、土台に使用し、筋かいなどを入れた耐力壁を適切に配置した耐震構造にすることです。

●地震力は重さに比例
同じ重さの鉄と木の強さを比べると、スギ材なら圧縮の強さは鉄の約2倍、引っ張りの強さは約4倍もあります。
地震によって建物が受ける地震力(振動エネルギー)は建物の重さに比例するので、日本のような地震の多い国では軽くて、強い木材で家をつくることが適しています。
 <木造住宅を強くする対策>
@良好な地盤に建てるか、必要に応じた地盤改良を行う。
A耐力壁は釣り合いよく配置する。
B基礎一体の鉄筋コンクリート造とし、1階の耐力壁の直下には必ず基礎を設ける。
C土台にはヒバ、ヒノキ、JISまたはJASの防腐処理木材等を使用する。
D柱、梁、土台には太い木材(ひきたて寸法12cm以上)を使用する。
●建築材料の比重、強度、および比強度

●耐力壁の量と配置
耐力壁が少なかったり片寄って配置すると、地震に弱くなる。

地震に強い住宅にするために



●地盤(宅地) 地盤が悪いところに建つ木造住宅は、地震のときに大きな被害を受けるおそれがあります。また、崖や急斜面に接近した場所では、地震による土砂崩れや擁壁の倒壊で、建物が流されたり押しつぶされる危険があります。こうした被害は、建物の補強で防ぐことは無理なので、宅地造成のときに対策を講じるか、崖からできるだけ離して建築しましょう。
@柔らかい土が厚く_積している河川沿いの軟弱地盤に建てる場合は、堅い地盤のときよりも建物を強くつくる。
A沖積低地(※1)や低湿地などを埋め立てた砂層地盤では、地盤の液状化現象(※2)が起こりやすいので、一体の鉄筋コンクリートの布基礎にする。
B沼、水田、湿地、谷、海岸などを埋め立てた地盤は、揺れやすいだけでなく建物を支える力を失ったり、地割れが生じ、建物が足元から壊れる心配があるので、とくに基礎を丈夫にする必要がある。
C山地や丘陵地などを盛土した敷地の建物の基礎は、不同沈下(※3)で壊れるおそれがあるので、擁壁と基礎をしっかりさせる。

●基礎と土台
 建物の外周壁と内部の主な間仕切りの下には、一体のコンクリート造の布基礎(※4)を設け、アンカーボルトで土台を布基礎に緊結します。布基礎にはできるだけ鉄筋を入れるようにしましょう。とくに地盤が悪い場合は、必ず鉄筋を入れなければなりません。

●柱の太さ
 柱は、屋根や2階の床の重さを支える大事な部材なので、十分な太さのものを使いましょう。2階の柱や壁は、なるべく1階の柱や壁の上にのせるように配置してください。
軟弱地盤の建物は地震に弱い
崖、急斜面での建築には注意
無筋の基礎は地盤の悪いところでは危険
アンカーボルトで土台を布基礎に緊結
柱は屋根や2階が支えられる十分な太さにする。
布起訴には鉄筋を入れる

●耐力壁の量と配置
 筋かいなどの入った耐力壁(※5)の量と配置は、建物を地震から守るうえでもっとも大切なことです。
@耐力壁の総量(総延長)は、法令で最低値が決められている。また、耐力壁は、2階より1階のほうに多く必要になる。
A耐力壁は、片寄らないように釣り合いよく配置する。とくに建物の南側は、採光のために大きく解放されがちで、耐力壁が不足し、片寄った配置になりやすいので、注意が必要である。

●床、屋根
 床や屋根の四隅には、火打を入れて全体がゆがまないようにしましょう。床や屋根に合板を張りつめると、建物を固めるのに大きな効果があります。吹き抜けは地震のためにはあまり好ましくありません。

●建物の形と重さ
 建物の平面、立面の形状は、なるべく単純でまとまりのよいものにします。平面の形が凸凹していたり、壁が少ないと地震に弱くなります。また、建物の重量が重い場合は、耐力壁の量や柱の太さを増す必要があります。

●木造住宅の骨組み
筋かい
火打ち
換気口
土台
布基礎


筋かいを入れたり、構造用合板を張って耐力壁にする。
筋かいは向きの異なるものを一対にし、幅は高さの3分の1以上になるようにする。
耐力壁が不足したり、片寄った配置になると地震に弱くなる。

※1 沖積低地とは、約1万年前から現在までに堆積した軟弱でしかも地下水位面が地表面に近い地盤のことである。
※2 液状化現象とは、水をいっぱいに含んだ砂地盤が揺さぶられて液体のようになることをいう。
※3 不同沈下とは、建物の基礎が凸凹に沈下することをいう。宅地の造成で盛土の厚さが一定でなく、まだよく締まっていない状態で建築したときに起こる。建物は宅地造成後少なくても1年〜2年経ってから建築するのがよい。
※4 布基礎とは、柱列、壁下に沿って細長く連続した基礎をいう。
※5 耐力壁とは、地震や風に抵抗する壁体で、@筋かいの入った壁、A構造用合板や石膏ボードなどを張った壁、B木ずり壁、土塗り壁、などがある。

出典/地震にそなえて〈(財)日本建築防災協会〉

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