モクモク博士のきになるおはなし
▼博 士…いえいえ、それは違います。
▼林太郎・杉江…わっ! どなたですか?
▼博 士…私は、吉野の山に住むモクモク博士。
興味深いお話をされていたので、声をかけてみたのです。
今、木造住宅の工期についてお話でしたね?
▼杉 江…はい。
▼博 士…木の家は完成までに1年はかかるとよく言われますが、
今では3ヶ月もあれば完成しますよ。
木材を部品化して現場へ持って行くため、
短期間で建てられます。
▼林太郎…プラモデルみたいだね。
▼杉 江…そんなに早くできるのですか。
プレハブとほとんど変わらないですね。
でも、木の家は高いとよく聞きますが?
▼博 士…そんなことはありませんよ。
▼林太郎…阪神・淡路大震災では、どうして多くの家が壊れたの?
▼博 士…あの震災で倒れた家の大部分は、戦後復興の時に
建てられていて、耐震設計ではないんだ。それに比べ、
この家のように筋交いの入った壁をたくさん設け
接合部分に金具を用いた木造軸組工法の家は、
大丈夫だったんだよ。
▼林太郎…木の家は弱いというイメージを持っていたけど、
そうじゃないんだね。
▼博 士…基本をしっかり守っていば、木の家は本来強いものなんだ。
「基本が大切」ってやつだね。
▼杉 江…でも、木は燃えやすいのではありませんか?
▼博 士…小さい木片や薄い板ならそうかも知れませんが、
ある大きさ以上になると、焦げた表面の炭化層が
防火壁となって、1分間に約0.6mmしか燃えません。
▼林太郎…そういえば、キャンプファイアーの時、燃えかすの
表面は黒いのに、中は何ともなってなかったよ。
▼博 士…そうだろう。反対にアルミの方が火に弱く、5分もあれば
溶けてしまうし鉄は20分でグニャグニャになってしまうんだ。
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